« 当然の最高裁判決ですが | トップページ | 東京労働大学 »

2017年7月 9日 (日)

ローマ法王になる日まで

 最近,映画をみていなかったので,うずうずしていました。「ローマ法王になる日まで」というイタリア映画をみました。原題は,「Chiamatemi Fancesco - Il Papa della gente」(私をフランチェスコと呼んで-みんなの法王)というもので,現法王Francescoの半生を描いたものです。
 アルゼンチン出身のFancescoの本名は,Jorge Mario Bergoglio(ホルヘ マリオ ベルゴリオ)です。彼は学生時代に化学の研究をしていましたが,その後,イエズス会に入り,神父になることにします。順調に出世し管区長になりますが,ときはちょうどVidela軍事独裁政権の支配下の時代でした。反政府武装闘争をしている人たちをかくまったりしていた司祭たちが,次々と殺されていきます(拷問や虐殺のシーンは,それほどリアルには描かれていませが,恐怖は十分に伝わってきました)。Bergoglioも間一髪で難を逃れることになります。大統領に直訴して,武装勢力と関係のない者の救済を求めますが,一定の効果はあったものの,恩師のEstherは無残に殺されてしまいます。
 Bergoglioは,軍事政権が終わったあと,神学を学ぶためにドイツにいき,そこで知った「結び目を解くマリア」の絵の信仰に心を打たれ,アルゼンチンに帰り,田舎で家畜に囲まれながら神父としての仕事を細々としていました。そうした活動が評価がされて,法王の命令でブエノスアイレスに戻ることになります。そこでも貧民地区の土地開発をめぐる当局側とのトラブルでは,住民側の立場で戦います。そんなBergoglioが,ついに法王に選出されるところで映画は終わります。
 決して順風満帆ではなかったBergoglioの人生。仲間を助けきれなかったという深い挫折も経験しています。それだけにドイツから帰国したBergoglioは,困っている人に寄り添うことのできる筋金入りの宗教者になったのです。
 まだ存命していて,かつ世界最大の権力をもつ人の半生記なので,ノンフィクションのドキュメンタリー的な映画だとは受け止めることはできません。それでも,一人の青年が法王に登り詰めるまでの人生物語はそれなりに楽しめます。 ★★★(法王ものの映画は,いつも面白いですね)

|

« 当然の最高裁判決ですが | トップページ | 東京労働大学 »

映画」カテゴリの記事