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2017年7月15日 (土)

小池真理子『ノスタルジア』

 小池真理子『ノスタルジア』(講談社文庫)をKindleで読みました。ときどき小池真理子の本は読みたくなります。新作ではありませんが,Amazonのレビューなどを参考にチョイスしました。Amazonからの私宛のレコメンドには,さすがに含まれていませんでしたね。  父の友人で,父が死んだ後,母が頼りにしていた仙波雅之と,24歳も年が離れていたにもかかわらず恋に落ちた繭子。繭子はそのときまだ22歳でした。仙波には妻子がいたため不倫関係で,繭子の姉は,そうした不倫に溺れた妹のことを非難していました。  そんな仙波も9年間の付き合いのあと亡くなり,繭子は仙波との思い出を大事にしながら,姉から母と一緒に3人で住もうという呼びかけを断り,ずっと一人で小さな家に住んでいます。  そんな繭子のところに手紙が届きます。差出人は仙波俊之,すなわち雅之の息子でした。俊之は繭子と同じ年齢で,ちょうど46歳になっていました。繭子がはじめて雅之と会ったときの雅之の年齢と同じです。雅之とそっくりの俊之に会ううちに,繭子は徐々に俊之に惹かれていきます。そして徐々に,俊之と雅之との区別がわからなくなっていきました。  繭子のことを心配した姉は,俊之のことを調べるのですが,そこで驚くべきことがわかります。  当初はちょっと甘くて湿った感じの恋愛小説かと思っていたのですが,最後は幻想的なファンタジーになっていました。このストーリー展開には賛否があるかもしれません。繭子はかわいそうな女性だったのでしょうか。それとも燃えるような恋を二度もできた幸福な女性だったのでしょうか。  ★★★(女性のことを知りたい男性には勉強になります)

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