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2017年7月25日 (火)

テレビは怖い

 国会の閉会中審査では,加計問題と稲田大臣の日報問題に多くの時間が費やされていました。こんなことに政治家がエネルギーを使っているというのは馬鹿馬鹿しいのですが,悪いのは政権側ですから,ほんとうに困ったものです。テレビでは,野党の追及に安倍首相が明らかに苦しんでいるし,嘘をついているのだろうなという印象を多くの国民が受けたことでしょう。記憶を問われているようなことでも,想定問答集のようなものを棒読みして,事実を作っている,あるいはうまく説明しようと細工しているというのが,映像を通じて伝わってきます。こんなことをやっていると,安倍首相の支持率は悲惨なことになりかねません。
 もう真実が何かは関係ありません。国民にとっての真実は,首相の側近が忖度して加計学園の獣医学部の新設を国家戦略特区という枠組みのなかで超特急で進めようとしたことなのです。いくらそうでないと主張しても,よほどの決定的な証拠でも出てこないかぎり,真実はどうであれ,もう通じないでしょう。
 少なくとも長年の友達が経営している大学に有利な動きがあったことは確かなので,そこだけでも認めて謝罪をすれば,支持率は少しは回復するでしょう。日本人は,心から謝罪をしているとわかれば,追い詰めない国民です。必ず,「ああ言っているんだから,許してやろうじゃないか」という声が出てきます。そうせずに,あくまで無理に取り繕うとすると,国民の反感はますます高まるでしょう。稲田大臣への過剰な擁護も,見苦しいです。
 それにしてもある官僚の「記録がないので,記憶で言わざるを得ないが,記憶もないのだから,それは真実ではない」というのは,すごい論法です。こんな論法が通用するなら,世の中はむちゃくちゃになります。詭弁とはこういうことをいうのでしょう。良心も矜恃も感じられないです。
 もちろん私も文書管理能力がないので,大事な書類をなくしたりしますし,物事もすぐに忘れて記憶がないということがしょっちゅうなので(たとえば,講義で途中で脱線した話をしているとき,前に同じ話をしたような気もするのですが,記録も記憶もないので,学生相手に何度も同じことを話している可能性があります),他人のことは言えないのですが,でもあまりに堂々と公式の場で記録も記憶もないと言われると,ちょうどどうかなと思ってしまいますね。いまの高級官僚は,そんな雑な仕事の仕方をして,おバカな頭脳なのでしょうかね。そうではないですよね。おそらく記録も記憶もあるのです。でも良心が痛まないのは,それが首相のため,国のためという,間違った正義感があるからではないでしょうか。間違った正義でも,正義に殉じているかぎり,自分は国士であり,良心は痛まないのでしょう。
 「言った,言わない」は決着がつかないから意味がないというのは,自民党弁護の発言でしょう。テレビ画面で発言する人の表情,話し方などをみるだけで,いろんなことがわかってきます。テレビは怖いですね。

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