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2017年7月 7日 (金)

新たな1勝

  藤井聡太四段が,順位戦C級2組で,中田功七段と対局しました。どんなに他の棋戦で勝っても順位戦で取りこぼすと,昇級が遅れます。名人への道でもあります。だから棋士にとって順位戦はきわめて重要な棋戦です。
 中田七段は,コーヤン流三間飛車という名前も付いているくらいの三間飛車のスペシャリストです。藤井四段との初手合いでも,後手の中田七段は三間飛車で臨みました。藤井四段は居飛車穴熊にし,中田七段の攻撃をしのいで,最後は見事に中田玉を詰ませました。藤井四段に力強さというものはとくに感じませんでしたが,ここ一発の若手キラーの得意戦法を撃破し勝ちきったことで,再出発のための大きな1勝となったことでしょう。これで順位戦は2連勝です。また今期20勝1敗となりました。もちろん現時点で対局数,勝ち数,勝率の3冠王です。
 もう一つ,王位戦が始まりました。羽生善治三冠に,菅井竜也七段が挑戦です。菅井七段は,谷川浩司九段の弟弟子の井上慶太九段門下です。羽生三冠は,棋聖戦では,同じ関西勢の斎藤慎太郎七段と対局しています。名人戦でも,関西の稲葉陽八段(菅井七段の兄弟子)が登場しました。稲葉八段は佐藤天彦名人に惜しくも敗れたものの,檜舞台に次々と関西の精鋭達が登場しているのは嬉しいことです。
 そこで王位戦の第1局ですが,菅井七段の快勝でした。先手の羽生王位の居飛車穴熊,後手の菅井七段は,得意の振り飛車で,途中で穴熊に構えました。とくに終盤の攻防は見応えがありました。飛角両取りがかかり窮地に陥ったようにみえた菅井七段でしたが,両取り逃げるべからずの格言どおり,これを放置して果敢に攻めていきました。羽生王位が苦しんで持ち時間にも大差がつくなど,菅井七段の充実ぶりがうかがえました。
 王位戦は2日制の七番勝負で長丁場ですが,菅井七段にとって,まずは幸先よいスタートとなりました。

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