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2017年6月16日 (金)

藤井聡太四段26連勝

 藤井四段が,順位戦に登場しました。C級2組の初戦で,瀬川晶司五段と対局しました。これで藤井四段も,いわば名人への道を歩み始めました。どんなに天才でも名人に挑戦するには,C級2組からC級1組,B級2組,B級1組,A級へとの昇級する必要があります。1年に1昇級です。だから長い道のりなのです。いまとは少し名称が違いますが,そこを最短でかけあがって(最初の1期だけ停滞しただけ),名人にたどりついたのが,藤井四段と同じ中学生プロで,史上最年少名人(21歳)になったわが谷川浩司九段です。藤井四段は,年齢的にみて,現時点で谷川九段の不滅と思われる記録を破って最年少名人になる可能性のある唯一の人です。
 昨日の瀬川五段戦は,素人目には完勝ではありませんでしたが,プロの目にはそうでもなかったようです。藤井四段が負けるとすると,実は相手がプレッシャーを感じていない,次の勝負ではないでしょうか。その相手とは東大生のアマ藤岡隼太さんです。朝日杯将棋オープン戦で対戦します。この棋戦はアマチュアのトップクラスも参加できる公式戦で,藤岡さんは学生名人になったので,この棋戦に参加する資格を得ています。
 普通はアマはなかなかプロに勝てませんが,瀬川五段も,アマのときにプロを次々と破って,プロ編入試験がなされることになり,それを突破してプロになったという経緯がありました。アマでも奨励会経験者のなかには,プロと遜色ない実力がある人もいるのです。瀬川五段もそうですが,藤岡さんもそういう人です。対局が楽しみです。
 それにしても26連勝というのは,ちょっとありえない数字です。しかも,デビューして無敗というのがすごいです。こうなってくると,相手のプレッシャーが大変なことになります。今後の最大の難関は,昨日,棋王戦の挑戦者決定トーナメントで,苦手の阿久津主税八段に勝った豊島将之八段との対局でしょう。バリバリの若手A級棋士で,しかも非公式戦で1回負けている豊島八段に勝つのは簡単ではないと思います。そこまで藤井四段は勝ち続けるでしょうか。

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