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2017年5月30日 (火)

藤井四段19連勝もすごいですが……

 先週のことになりますが,藤井聡太四段の連勝記録は19に伸びました。前の対局では,それほど切れ味がなかったので,そろそろ負けるかなと思っていたのですが,相居飛車となると強いですね。若手ですが実績のある近藤誠也五段に対して圧勝でした。どこも危ないところがなく,これで竜王戦挑戦トーナメントに進出を決め,棋界最高峰の竜王挑戦への道が広がりました。いきなりトーナメントを勝ち抜くとは思いませんが,棋界ではすでにどよめきが起きつつあるでしょう。
 そんななか,佐藤天彦名人が,ソフトに負けたという話もありました。大きなニュースではありますが,もはや誰も驚かないニュースでもありました。名人は序盤から必死にがんばりましたが,途中からはソフトの圧勝でした。名人が機械に頭を下げる姿には辛いものがります。これで2連敗で,もうソフト(開発者)は人間と戦うことに情熱を燃やすことはないでしょう。あとは余興的に,羽生対ソフト,藤井対ソフトの対局があるくらいではないでしょうか。
 おりしも囲碁でも再びソフトが人間より強いことが証明されたというニュースが飛び込んできました。負けた人間が涙したということでしたが,もう仕方がないのです。こういうソフトを作ったのも人間なので。素人が機械を使って,プロに勝ったと思えばいいのです。人間の敗北でありません。
 ただ,これをしょせんゲームの世界の話だろうと侮ってはいけません。囲碁ソフトは,AIどうしの対戦で強くなっていきました。昨日の日経新聞の電子版には,「2つのAI,技競う 深層学習の次『敵対的生成』」という記事が出ていましたが,これはたんにゲームだけの話ではなく,新たなAIの可能性を示すものなのです。「敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Network)」と言うそうです。なにか弁証法による止揚という感じもしますが,機械が向かい合って対抗しながら,新たなものを自生的に作り出すというのは,とてもすごいことで,かつおそろしいことです。実際,アルファ碁は,ソフトどうしで対局をした結果,飛躍的に強くなりました。多くの人間がとりくんで,そのなかの天才が,何十年かに1度発見するような戦術を,短時間で見つけ出すことが可能になったようなものです。
 知的労働に従事していると思っているあなた。たいへんな時代に,あなたも私も生きているのです。

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