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2017年4月27日 (木)

藤井ブーム到来か

 藤井聡太四段の炎の七番勝負の最終局,羽生善治三冠戦は,先手の藤井四段の圧勝でした(収録はすでに2月になされていたようです)。途中で,角桂と金の交換という駒損をするのですが,持ち駒の金を中段に打って攻め,銀も相手の2枚の角を狙って攻め上がり,最後は銀3枚と角で羽生玉を追いつめました。羽生三冠は最後は藤井玉を追い込みましたが,藤井四段は余裕でかわした感じです。ソフトの評価値も,1回も藤井四段の優勢は動きませんでした。力強さを感じる将棋で,これは大変なことになりました。名人になるには順位戦を上がっていかなければならないので5年かかりますが,最高賞金の棋戦の竜王戦は初年度からいきなり竜王になるチャンスがあるので,藤井竜王が誕生するかもしれません。藤井竜王といえば,藤井システムで竜王を奪取した藤井猛九段が有名ですが,もう一人の藤井の登場です。マスコミもこの話題を逃していません。ワイドショーでも扱われています。フィーバー到来という感じです。
 藤井四段の目下の敵は,すでに佐藤天彦名人と渡辺明竜王となっているのかもしれません。羽生三冠も佐藤康光九段もやっつけたいま,その次の世代のトップ棋士が照準でしょう。ここにあっさり勝つと,世代交代が一気に進むことになります。
 そんななか昨日の棋王戦の予選では平藤真吾七段との対戦がありました。平藤七段も相当頑張って,藤井四段は一見危なさそうでもあったのですが,しっかり読み切って勝ちました。これで14連勝です。これからは相手もいっそう必死になるでしょうが,藤井四段の力は頭一つ抜けている感じですね。
 一昨日は,棋聖戦の挑戦者決定戦もありました。糸谷哲郎八段と斎藤慎太郎七段の関西若手どうしの対戦があり,終盤はこじれましたが,1分将棋のなか,いったん逆転されたのを再逆転して勝ちました。これで斎藤七段はタイトル戦初登場です。昨年も永瀬拓矢六段が初挑戦して,羽生棋聖にあと1勝まで追い込んでいます。ただ,この最後の1勝が若手にはなかなか難しいのです(佐藤天彦名人もそれでいったんは敗れたあと,名人の奪取につながっています)。藤井四段の炎の七番勝負では負けてしまった斎藤七段ですが,タイトル戦での活躍を期待しましょう。
 藤井フィーバーで,昨年の三浦事件のネガティブな印象を払拭できそうです。棋界のホープを大事に育てていってもらいたいです。

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