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2017年3月 2日 (木)

大木君おめでとう

 姫路獨協大学の大木正俊君の『イタリアにおける均等待遇原則の生成と展開-均等待遇原則と私的自治の相克をめぐって-』(日本評論社)が,第31回(平成28年度)冲永賞を受賞しました。おめでとうございます。ちなみに,この本のサブタイトルがとてもいいです。この「相克」をどうすべきかは,私もずっと悩んできたことです。
 イタリア法関係での受賞というのは,少数派のイタリア学派としては,このうえない名誉であり,よくぞ選んでくれたということで,選考委員には感謝の気持ちでいっぱいです。
 この著書は,まさに基礎理論的な研究であり,しかもイタリア法が比較法の対象ということで,きわめて地味なものです。変わった業績ということで埋もれてしまっても不思議ではないのに,華やかな舞台に上げてもらったのは,とても有り難いことです。
 あえて偉そうなことを言わせてもらえば,こういう地味だが,こつこつ研究している若手を応援しなければ,学問の発展はありません。それにイタリア法をやっていると,山口浩一郎先生や諏訪康雄先生のような個性的な大物が誕生することもあるのです。私はたんに個性的なだけの異端ですが,早稲田大学の正統な労働法の系譜を引きながら,柔軟にいろんなタイプの学問のエキスを吸い,魅力的な研究者に育ちつつある大木君の将来には,大きな可能性が広がっています。
 もちろん,以前にこの著書についてのコメントでも書いたような記憶がありますが,この著書自体は,研究の序の序のようなものであり,研究者としての勝負はこれからです。大器晩成といいながら,いつまでも成らなかった研究者もたくさんいるなか,大木君も年齢的にそろそろ勝負どころに来ていると思います。これからのいっそうの活躍を祈念しています。
  昨年の本庄淳志君のJILPTの図書賞に続いて,私にとって近い若手が相次いでビックなタイトルを取って,ほんとうに嬉しいし,有り難いことです。そして私も,まだまだ負けないぞという気持ちで,大いに刺激を受けています。再来年度あたりの冲永賞をめざして,頑張りましょうか(という気持ちは3日もすれば失せてしまうでしょうが)。

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