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2017年1月 5日 (木)

年頭所感

  今年も正月は,駅伝三昧でした。青山学院大学の強さに驚きながら,駒澤大学のシード落ちの危機にはらはらしながら,早大の追い上げに期待しながら,兵庫県の高校出身のランナーを応援しながら,箱根駅伝を楽しんでいました(昨年終わりの高校駅伝では,兵庫県勢はまずまず活躍しましたね)。
 今年は昨年以上に「働き方改革」が流行となりそうですが,うまくいくでしょうか。

 昨年の拙著『労働法で人事に新風を』(商事法務)の続き…… 
 「戸川君。今年の我が社の方針は『働き方改革』でいくぞ」
 「はい,中上社長。政府も力を入れているそうですから」
 「まずは残業をできるだけ抑制するようにしなければならないね」
 「そうですね。労基署の目も厳しくなっていますから」
 「年次有給休暇も完全消化を義務づけよう」
 「はい,とてもいいことだと思います。私も今年度はほとんど取っていないので30日近く残っています。しっかり取らせてもらいます」(ハワイにでも行こうかな・・・)
 「うーん」(それはちょっと困ったな)
 「それで具体的にどのように進めていくおつもりですか」
 「それを考えるのが君の仕事だろ。来週,社員向けに訓示をするので,火曜までに働き方改革のプランをまとめて提出してくれないか」
 「訓示をするのは来週火曜じゃないですか。今日は金曜ですよ。もう3時ですし」
 「週末から3連休あるじゃないか。そこでじっくり考えてくれよ」
 「社長,私の『働き方改革』も考えてください・・・」

 経営者(役所では,大臣と置き換えていい)が力を入れだすと,その下にいる者が大変です。「働き方改革」をするために過労になるというバカなことが日本では起きかねません。
 流行に乗った口先だけの「働き方改革」ではダメなのです。では,どうやったら「働き方」は変わるか。まず大切なのは,あまりにもあたりまえのことですが,仕事を減らすことです。そして,生産性をあげることです。
 社内に無駄な仕事はありませんか。暇な上司が仕事を作って周りに迷惑をかけていませんか。過剰なルールを過剰に厳格に適用していませんか。ルールは何のためのものか,目的を忘れていませんか。顧客に過剰なサービスをしていませんか。ちょっとの苦情に過剰に対応していませんか。サイレントマジョリティーの声を把握できていますか。
 そしてもっと大切なことは,いま働いていて幸せですか。仕事がつらいのはあたりまえと思っていませんか。
 「勤勉は美徳?」。昨年,出した私の著書(光文社)のタイトルですが,最後の「?」が大切なのです。疑問をもち,自分で考え,そして現状を変えるために自己実現にもう少しだけこだわる(こだわりすぎると,周りとフリクションが生じますが)。こんなところから「働き方改革」は生まれていくのだと思います。

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