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2016年9月18日 (日)

労働時間政策の検討会議でやってもらいたいこと

 8月末のことでしたが,北海道新聞に,勤務間インターバルについての取材を受けて登場しました。北海道新聞は6月にも参議院選挙前の各党の雇用政策についての取材を受けて登場しています(こちらは写真付き)。北海道新聞はこれまで読んだことがなかったし,どちらかというと朝日新聞的だと記者の方も言われていたので,そういう新聞の記事に短期間に2回も登場するとは意外でした。
 労働時間は最近また議論が再燃してきましたね。私としては,自分の政策提言はすでにしているので,あとはどんなふうにこれから議論が進んでいくのかを見守っていきたいというところです(6月にJIRAの会議でもテーマでしたが,どうもフロアの意見などを聴いていると,ほんとうに問題の本質が理解されているのだろうかという疑問も感じて,思わず何度か発言してしまった記憶があります)。
 最近立ち上げられた厚生労働省の「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会議」では,せっかく有力なメンバーがそろっているのに,新聞記事によると,長時間労働の実態把握をやるということのようです。ただ三六協定がそれなりに機能していれば,長時間労働の実態は全国の労基署である程度は把握しているはず(特別条項がどこまで普及しているかにもよりますが)で,それを分析したらよいだけではないのでしょうか。もし把握できていないのなら,三六協定が機能していないということなので,それなら廃止を検討すべきということです。そういう検討会議にしてもらいたいですね。当然,割増賃金も議題とすべきです。「三六協定は必要なのだろうか。割増賃金は長時間労働を推進していないか」という仮説をきちんと出して,それを検証するためのエビデンスを集める会議でなければ意味がありません。そもそも三六協定で労働者の健康が守られていると考えている人がどこまでいるでしょうか。
 せっかくのメンバーなので,やるべきことの優先順位は,現行の労働時間規制が工業社会の時代の産物という面が強いことをふまえて,知識労働社会に適合したものに転換していくという未来志向の政策の検討です。現状後追い方の政策は,厚生労働省がこれまでやってきたことでしょうが,もうそれではいけないのです。官邸の指示があるから,仕方なくやるということでないのを願っています。

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