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2021年3月 1日 (月)

父の責任

 息子の不祥事に父親がどこまで責任を負うべきかは,昔からよく問題となる話です。

 普通は、息子が成人しているかどうかで違うことになるでしょう。法的にも,未成年の子の不法行為については、監督義務者である親が責任を負うことがあります(民法 714 条)。もっとも道義的責任や政治的責任は、法的責任とは違うもので、監督義務は必ずしも関係はありません。息子が最高権力者でもある父の威を借りた行動をして社会に多大な迷惑をかけているときに,息子は「別人格」といって知らぬ存ぜぬ、を通そうとした政治家もいました(結局,それを貫徹することはできませんでした)が,これも政治的責任という観点からは、到底、許されるものではないでしょう。

 ところで,最近,山田風太郎の『人間臨終図鑑』という奇書を,Amazon の

Unlimited でダウンロードして,寝る前に少しずつ読んでいるのですが,

ちょうど最近,難波大助のことが出てきました。

 1923 年,後の昭和天皇がまだ摂政であったときに、一人で襲撃し、大逆罪で死刑となった人です(虎ノ門事件)。彼の死後,地元の名士で政治家でもあった大助の父は,世間から罵詈雑言を浴び

せられるなか,自宅に閉じこもり,半年後に餓死したそうです。壮絶な責任の取り方です。たまたま,その話を読んだところであったので,ずいぶんと政治家であっても違いがあるなと思いました。難波大助は,政府からの助命を拒否して,自分の思想に殉じました。父は息子の思想とは全く相いれない思想の持ち主で、父は息子とは違う形で自らを処すしかなかったのかもしれません。

 まだ、この本の 1 巻を読んでいるところですが,年齢の低く亡くなった順に並んでいるので,辛い話が多くて,なかなか先に進みません。ちなみに安政の大獄で犠牲になった橋本左内の話などは,彼の無念を思うと,胸が締め付けられますね。難波大助も橋本左内も 25 歳で処刑されています。

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