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2021年2月23日 (火)

総務省接待問題

 国家公務員倫理規程を,今回,騒動となっているので,改めてネットで確認してみました(同規程は,国家公務員倫理法5条によるものという位置づけです)。同規程の3条は禁止行為を定めた部分ですが,そこに「利害関係者から供応接待を受けること」と明記されていましたね(16号)。利害関係者の範囲は2条で細かく定められていますが,これについては総務省側も認めているように,首相長男側が利害関係者に該当することは明らかなようです。当該総務省幹部は,そのときは利害関係者に該当することを知らなかったと言っていますが,それはないでしょう。そもそもいくら高級官僚が偉いといっても,何も仕事に関係なく,数万円もする食事をおごってくれるということなんてあるはずがないですよね。かりに,ほんとうに利害関係者と知らなかったとすると,それは自分が無能であるということを世間に知らせることにほかなりません(刑事責任が視野に入ってくるなら,無能と言われようと,知らなかったということで突っ張るしかありませんが)。もちろん相手が首相・官房長官の家族だから,断れないということがあったのかもしれず,もしそうなら彼ら・彼女らも犠牲者なのかもしれませんが。
 この事件について,私は国民目線ではなく,きちんとルールを守っている多くの国家公務員の目線でみてみたいです。数年前に,私のゼミのOB会で,幹事をしてくれた,当時,某省庁の職員であったM君が,会の最後に会費を徴収するとき,たしか3000円くらいだったので,私もこの金額しか支払わないのは悪いと思い,余分に払おうとしたら,ダメだと言われました。彼のために払うわけではなく,みんなのための足しになるように追加して払うだけだし,それほど多額のお金を払おうとしたわけでもなかったのですが,彼が国家公務員であったことが原因でした(それならもう少し私も気遣いして,先に店に直接支払っておけばよかったと後から思いましたが)。彼の行動が倫理規程を意識していたものかどうかははっきりしませんが,非常に用心をしていたのに驚きました(私はとくに利害関係者でもないはずですが)。でも国家公務員ってやはり誘惑が多いでしょうから,身を滅ぼさないためにも,用心をするにこしたことはないのでしょうね。もちろん,それは本人のためだけでなく,国の行政の廉潔性を担保するためにも必要なものであり,彼は日頃から,そういう高い意識をもっていた人だと思います。
 おそらく,多くの国家公務員は彼のように慎重な行動をしているでしょうが,彼ら・彼女らは,今回の事件のことをどう思っているでしょうね。これで身を滅ぼさないのなら,自分も頑張って,高級料理を接待してもらえるくらいになろうという変なモチベーションをもつ者は,さすがに出てこないと思いますが,きっちりとした対応がされなければ,モラールが低下しないか心配ですね。

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