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2021年2月10日 (水)

悪女

 私は男性なので,河合案里という人が,ほんとうはどういう女性であるのかが気になります。夫をつかって政治的野心を満たそうとしたが失敗した愚かな悪女なのか,それとも政治のドタバタに巻き込まれた気の毒な才女なのか,それとも全く違うのか。まあ選挙の際に金をばらまくのも,桜をみる会で支援者を接待するのも,本質的に変わらないことなので,国会議員新人だった河合案里氏がこれだけたたかれるのは少し可哀想な気もします。とはいえ,もしかして,とてつもない悪女かもしれないので,そうなら,同情は禁物です。ひょっとすると,これから夫の悪行を暴いて,政治の浄化のために尽くすというような華麗な転換があるかもしれません(華麗な転換というと,ロッキード事件で,田中角栄に「ハチの一刺し」をした榎本三枝子さんは,一刺し後も死なずに,芸能界でしたたかに生き残りました。政治家からすれば,彼女もまた悪女なのでしょうね)。
 男からすると,中島みゆきの「悪女」に出てくるような,悪女になりきれない可愛い女性がいたらほっとしますが,永井路子の『歴史をさわがせた女たち』(文春文庫)(とくに外国篇)に出てくるスケールが桁違いに大きい悪女を知ると,これが女の本性かもしれないと思い恐ろしくなります。同書の冒頭に出てくるアグリッピナ(Agrippina),あのローマ皇帝ネロのお母さんですが,やはり冒頭に出てくる価値のあるだけの稀代の悪女なのでしょうね(たしか塩野七生の『ローマ人の物語』にも出てきていました)。
 小説上の悪女といえば,私は,中山千里の『嗤う淑女』(実業之日本社文庫)の悪女をあげたいですね。「笑う」ではなく,「嗤う」という漢字がぴったりです。本の紹介では「史上最恐の悪女ミステリー」となっていますが,そこまで言えるかはともかく,お風呂の友にどうぞ(男性向けです)。

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