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2020年9月28日 (月)

半沢直樹

 久しぶりにストーリー系の原稿の依頼があったこともあり,会社を舞台とした,いまや国民的ドラマといえる「半沢直樹」のことは気になっていました。昨日の夜に,ビデオにとっていたものも含めてまとめて見ました。ストーリーを楽しむだけでなく,それ以上に役者のキャラが濃すぎて,むしろそちらのほうで楽しませてもらった感じです。「労働」という視点からは,違法な行為を上司に強要されるなかで,公益通報者保護法的な解決ではなく,自力で解決していこうとするスーパー従業員の物語といえるでしょう。こういう自力の解決ができるのが理想ですが,普通の人はできません。その現実離れしているところが,逆に夢をみさせてくれるということで,それがこのドラマがヒットした原因かもしれません。それに,銀行という組織の権化のようなところの社員である半沢が,良き理解者や仲間を得て自分の信念を貫くという生き方が,コロナ禍で閉塞感をもって生活している人たちにとって,何か希望を与えるような意味があったのかもしれません。
 ただ若い人が「半沢直樹」をみると,銀行で働きたくないなと思ってしまうのではないでしょうか。それと,「土下座」がポイントとなっているところも,ちょっとイヤですよね。謝罪は形で示せということです(榎本明が演じる箕部幹事長が,これを日本古来の謝罪方法と言っていましたね。そして最後に自分も形だけやって逃げていきました)が,それをやれば水に流すというのは困った解決方法であり,令和時代にはなくなってほしいものです。そういえば政治家も,選挙の最終盤になると,接戦の場合などは土下座をするそうですが,土下座をして政策を伝えるのではなく,「必死の思い」だけを伝えて当選した政治家にまともな政治ができるとは,とても思えませんね。
 ところで,正義を追求する半沢が最後に勝つという流れは,拙著『労働法で人事に新風を』(商事法務)において,主人公の戸川美智香が,ベテラン専務とやりあいながら,人事の正義を貫いていくというストーリーと,ちょっとだけですが,通じるところがあるように勝手に思っています。誰か,あの本のストーリーを原作にしてドラマ化してくれないでしょうかね。結構,面白いドラマとなると思うのですが。

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