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2020年9月14日 (月)

期待はしていないが……

 第2次安倍政権が終わろうとしています。第2次安倍政権の官房長官であった人が政権を継承することになりそうです。今回の自民党の総裁選は,権力にへつらう男達の醜態を見せてしまいましたね。
 雇用政策について,私は第2次安倍政権の初期の頃は,長期政権になることを予想して,国民に厳しくても将来に役立つ政策をやってもらえればと期待していました。しかし,「働き方改革」は,たいへん話題にはなりましたが,その内容は言われているほどのものではなく,10年後には忘れ去れているでしょう。私は真の改革はこれじゃないと訴え続けてきましたが,あまり誰からも耳を傾けてもらえませんでした。
 菅さんは,縦割り行政を壊すと言っていますが,壊して何をやるのか,もう少しはっきりしてくれなければ困ります。イエスマンだけを集めるのを目指そうとすると,日本の官僚のなかの若い優秀層は逃げていき,無能な政治家が支配する恐ろしい社会が到来するでしょう。民主主義と独裁制は両立します。私は石破氏のことはあまりよく知りませんが,納得という言葉を使っていたことには賛同します。私はいま,納得をキーワードとした労働法の再構築を考えていますが,政治の世界でも,国民への納得を最優先にしてもらいたいです。そのためにも大切なのは,情報提供と真摯な説明です。安倍政権にまさに欠けていたことです。菅さんにできるでしょうか。
 具体的な政策では,携帯料金を下げるのは結構ですし,ふるさと納税を自慢するのも結構ですが,そうした国内問題だけでなく,いまの日本の置かれている状況を大局的にとらえてもらいたいです。第2次安倍政権を振り返ると,トランプと話せることは強みでありましたが,いろんなものを買わされるだけに終わったのではないか(国民の税金でトランプの友情を買っただけではないか),北朝鮮政策は何もできなかったのではないか(いまや全く相手にされていない),中国の増長を許したのではないか(国内の媚中派に取り込まれ無策のままだった),ロシアとはたんに会談しただけに終わったのではないか(北方領土をどうするのか国民にはっきり言うべき),韓国との関係も有効な打開策をとれなかったではないか(けんかしたり無視したりするだけなら,誰でもできる),欧州とどのように付き合っていくのか(親しく話せる欧州のリーダーがいたか)といった疑問が次々と出てきます。これらの点について,新首相がどのようなことを語り,問題の解決にどのようにリーダーシップを発揮するのか注目です。
 経済は,デジタルシフトをきちんとできるかが重要です。デジタル庁をつくるとか言っていますが,何と言っても,いまのIT担当大臣のような不適任きわまりない大臣がいることについて,官房長官としてその責任を痛感してもらわなければなりません。安倍政権がデジタル化に本気に取り組んでこなかったことは明らかです。だから,現在の惨状があるのです。安倍政権の官房長官であった人がデジタル化と語っても,その本気度を信用できません。ほんとうはデジタル化はずっと前に取り組んでおくべきことであり,そこから先の政策をやらなければならないのです(デジタルデバイド対策など)。行政や社会のデジタル対応ができてはじめて経済の発展も期待できます。すでに1周以上遅れている私たちの社会は,いまや後進国に入りつつあります。デジタル技術という点では,中国はもとより,韓国も,台湾も,日本より先を走っています。このままでは,優秀な日本人は日本を見限り,優秀な外国人は日本をパスしてしまいます。
 自民党の総裁選をみて,政治の人材不足は危機的な状況になっているように思えました。しかし,私たち市民にできることは限られています。残念ながら新首相に期待するしかないのです。外交とデジタルシフト(経済・社会),防災対策と環境対策,せめてこれだけでもきちんとしてくれればと思いますが,どうなるでしょうか。

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