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2020年9月25日 (金)

デジタルも環境も

 社会が急速に動くときには,いま大きな問題と考えられていることが,すぐに過去の問題となってしまうということが起こります。私がよく言ってるのは,正社員と非正社員の格差問題は,私たちにとっての最重要課題ではなく,これからはデジタル技術に乗れるかどうかというデジタルデバイドが真の格差問題だということです。このことは,日本経済新聞の経済教室でも2回書きましたし,拙著でもしつこく書いているので,またあの議論かと言われるかもしれませんが,とても大事なことです。日本はデジタル後進国ですが,一部の国民はデジタル技術を駆使しています。行政がデジタルからほど遠い超アナログ的な世界に安住し,本格的にデジタル改革に取り組んでこなかったことの弊害は,もちろん行政サービスの非効率性を生んだということもありますが,それだけでなく,日本社会全般にデジタル技術などは使わなくても何とかやっていけるという認識を広めてしまったことにあると思っています。そのことが結局,多くの国民がデジタル技術の活用において世界から遅れをとってしまい,様々な不便を経験することにつながっています。ただ,この不便は十分に自覚されておらず,実際にはアジアの近隣国の人や国内の一部の国民との間にすでに大きな格差があることの自覚もないところが,問題の深刻さを示しています。
 「私はちょっとアナログ人間なので,こういうのは苦手で」と言いながら,全然悪びれた感じがない人がいますが,徐々にそういう人は見捨てられていくでしょう。前に菅内閣には期待しないと書きましたが,現時点では,デジタル改革の機運をつくっていることを,素直に評価したいです。そして,今度こそ,行政もかけ声だけでなく,全職員が本気でデジタル改革に取り組んでもらいたいです。まずは政府関係の会議はすべてオンライン,ペーパーレスでやってみてください。閣議もオンラインでやるところを放映できれば,本気度が伝わるでしょう。
 そういう私は,デジタル技術を駆使しているとはとても言えないのですが,デジタルでできることはデジタルでという気持ちで日々の行動をしており,そしてそのことのメリットは十分に実感しています。ただ,環境重視というのも,もう一つの重要な行動準則なので,デジタル関連の「モノ」は必要最小限しかそろえず,私の生活のデジタル化には限界があります。ほんとうは,デジタル技術をつかって環境に優しい,というのが理想で,そういうものに出会えれば,積極的に導入していくつもりです。

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