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2020年5月 9日 (土)

近況

 今日は,3か月半ぶりに,神戸労働法研究会を開催しました。Zoom会議でしたが,個人的には,日頃のリアル研究会とほとんど変わりませんでした。みんなと再会できて,とても嬉しいです。しばらく,他の研究者と議論して頭を使うという機会がなかったので,とても良い刺激となりました。コロナショック後の巣ごもり研究を終えて,本格的な研究活動再開という感じです。アスリートの方達などは,なかなか本格活動ができなくて気の毒です。研究者はその点,オンラインでほとんどのことを完結できるので,恵まれています。感謝の気持ちを忘れず,自分たちのできることをやっていきたいです。
 今日のテーマは,徹底的に常識を疑うということだったと思います。まず千野弁護士に組合事務所明け渡しに関するヤマト交通事件と賃金・賞与減額などに関するキムラフーズ事件をご報告いただきました。それを素材に,議論では,もう一歩踏み込んで考えてみようという姿勢で,いくつかの論点を根本から問い直す議論ができたと思います。こういうことを積み重ねていくなかで,知の共有財産が蓄積され,参加者各自が新たな発想をつかんで論文につなげてもらえればと思います。それと今日はおまけで,私が本邦初公開の「人事労働法」構想を披露させてもらいました。新しい労働法へのチャレンジのつもりです。参加者のかたから有益な意見や感想をいただき,勉強になり,また励みになりました。研究者の議論にはタブーはなく,挑戦あるのみです。
 現在の仕事のもう一つの中核になるものとして,明石書店のウェブマガジンに「テレワークがもたらすものー呪縛からの解放」(https://webmedia.akashi.co.jp/categories/877)の連載が始まりました。明石書店では,以前に『君は雇用社会を生き延びられるか』という本を出していますが,9年ぶりに仕事をさせてもらうことになりました。編集者の方が,テレワークをしなければならなくなったことをきっかけに, 当時から私が「テレワーク」のことを話していたのを思い出して声をかけてくださいました。「テレワーク」については,いろいろなところで話題になっていますが,なぜ「テレワーク」が必要なのか,それは前近代的な働き方の「呪縛からの解放」であるということを,私なりの視角でしっかり伝える論考にしたいと思っています。もちろん世の中にはテレワークやオンラインブームに対して賛否いろいろな議論があると思います。私の主張を素材に議論の活性化ができればと思っています。
 ビジネスガイドで連載している「キーワードからみた労働法」の新作(第155回)のテーマは,「SDGs(持続可能な開発目標)」です。いま私が最も注目しているテーマの一つです。労働法の議論においてもSDGsESGが無視できなくなっていることを解説しています。
 コロナの影響で,まだAmazonでも扱われていませんが,『経営者のための労働組合法教室』(経団連出版)が,8年ぶりに第2版が出ます(すでに刊行の準備は3月にできています)。世の中は経済活動が停滞していますが,今後の雇用情勢いかんでは,労働組合の存在意義が高まることになります。経営者の方だけでなく,労働者の方も,労働組合をめぐる法的ルールについて基本から学んでみたい方は,在宅勤務の合間にでも,ぜひ手に取って読んでみてもらいたいです。

 

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