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2019年10月 7日 (月)

書籍紹介2

 労働法関係の本でご寄贈いただいた本の御礼とご紹介の続編です。今回も教科書関係を中心にします。

・森戸英幸『プレップ労働法(第6版)』(弘文堂)
 本の帯にある「最初の1冊はこれで決まり!」がぴったりです。改訂版は,自分の関心のあるところから読むということで,労働契約法20条関係から入ったのですが,いきなり「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」の略称が「パー有法」となっていてびっくり(150頁)。これって「ぱーゆーほう」と読むのでしょうか(水町さんが怒り出しそうですが)。大胆な略称の付け方に脱帽です。その次の頁にいって,真ん中から下の会話を読んで爆笑してしまい,そこでとりあえず終わってしまいました。読んで笑える珍しい労働法の教科書です。

・水町勇一郎『詳解労働法』(東京大学出版会)
 水町さんから重厚な本が届きました。索引なども含めて1500頁近くに及ぶ大作で,とても最初から最後まで読みとおすことはできないですが,辞典のように机の上に置いておくことを想定したものなのかもしれません。日本の労働法を完全に描こうとするには,これだけの分量が必要ということなのかもしれません。帯に書かれているように「労働法を詳しく知りたいすべての人の必携書」であることは間違いないでしょう。ただし,労働法を「深く」知りたい人のニーズを満たすかどうかは,評価が分かれるかもしれません。

・川口美貴『労働法(第3版)』(信山社)
 上の水町「詳解」に負けないくらいに迫力のあるのが川口さんの教科書の第3版です。第2版が出たばかりと思っていたので,実に精力的ですね。川口さんは,一流の教科書ライターだと思います。細かい論点にまで気がまわっていて学習者への配慮があるし,その反面きちんと自説も展開しているし(懲戒権の契約説など)。研究者のなかには,この本のファンが多いのではないか,と密かに思っているのですが,どうでしょうか。

 文字通り詳しい解説を求めるなら「詳解」,初心者向けなら「プレップ」,ディープな労働法を学びたいなら川口本というところでしょう。

 

 





 

 

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