« 投資教育の重要性 | トップページ | 経済学を学ぶ必要性 »

2019年6月25日 (火)

朝日新聞に登場

 朝日新聞からの取材依頼は久しぶりですが,テーマ的には,私の本に書いていることで十分かと思い,一回は私の本を読んでくださいとお断りしたのですが,再度きちんとした取材依頼メールが来たので,お受けしました。今回はNECの子会社の転勤の事例をきっかけとして記者の方が問題意識をふくらませられたということで,私には転勤についての法的な問題の確認をしてほしいということでした。今回の裁判それ自体は,事実関係がよくわからないところもありコメントできないので,一般的な話しかしませんとお断りしており,記事もそういう内容になっていたと思います。
 ちょうどカネカのことがネットで話題になっていたこともあり,育児・介護と転勤がホットイシューとなりつつあるようです。これはハラスメント問題と近年の転勤懐疑論なども関連する論点で,労働者の意識や働く環境(たとえばテレワークの活用)が大きくかわるなかで,これまでの転勤文化を維持することはもはや限界が来ているのではないか,という大きな視点で考えていく必要があると思っています。
 個人的には「移動しないで働く」社会の実現を期待しているので,転勤はよほどのきちんとした理由がなければ命じるべきではないと考えています。今回のNECの子会社の裁判では,転勤を命じるきちんとした理由があった可能性もあるのでコメントはできないとしたのですが,それはともかく,法的には,今回の裁判は一種の変更解約告知がなされたとみることもでき,そうだとすると,それが「解雇回避型」(解雇要件を充足しているが,それを避けるためのものか)か,そうでないのかが一つの論点となるかもしれませんね(私は約20年前に,解雇回避型かそうでないかの分類をし,そのどちらに該当するかで変更解約告知の要件が変わってくるということを,『講座21世紀の労働法 第3巻 労働条件の決定と変更』のなかの「変更解約告知」というタイトルの論文で書いています)。

 

« 投資教育の重要性 | トップページ | 経済学を学ぶ必要性 »

法律」カテゴリの記事