« 通年採用化の動きについて思う | トップページ | コンビニの店長の労働者性 »

2019年4月28日 (日)

人類の歴史

  私がいま手元において,よくながめている本に,NHKスペシャル『人類誕生』(Gakken)があります。AI時代のこととか考えていると,機械と人間という対抗軸が浮かび上がってきて,人間とは何なのかということがどうしても気になります。そこで,人類のことを知るためには,人類の歴史から学ぶ必要があるということで,座右に置いているのです。
 私たちの世代が教科書で習っていなかったような人類が,次々と発見されているのは驚きです。2003年に発見されたホモ・フロレシエンシス(フローレス原人)は世界中に衝撃を与えました。さらに2008年にはデニソワ人(旧人),そして今年になってルソン原人が発見されています(4月11日の日経新聞)。ルソン原人のほうは,今後どう評価されるかわかりませんが,アフリカから出たホモ・エレクトス(原人)は,アジアにまで大きく多様に広がっていた可能性があり,ロマンを感じますね(すでに北京原人,ジャワ原人などが発見されています) 。そういえば,ホモ・エレクトスは,かつてはピテカントロプス・エレクトス(ジャワ原人)と呼ばれていたと思います。1990年にヒットした,たまの「さよなら人類」にも出てきますね。

 現在では,遺伝子を検査すれば,自分の先祖がどのような経路をたどって今住んでいるところに至ったかわかるそうです。父から受け継ぐY染色体と母から受け継ぐミトコンドリア。これを遡っていくと,アフリカに到達するはずです。さらに,かつては野蛮人とされていたネアンデルタール人のDNA2%混じっているそうです。『人類誕生』を読むと,ネアンデルタール人に,とても親近感が湧いてきます。ネアンデルタール人が絶滅する最期のときの話を読んでいると涙が出そうになりました。

 ホモ・サピエンスである私たちの起源がアフリカにあることは明らかです。人類みな兄弟と言いたいところですが,すでにホモ属は,サピエンス以外は絶滅しています。サピエンスが絶滅させたのか,環境の変化などで他のホモ属は絶滅し,サピエンスのみ運良く生き延びたのかはよくわかっていないようです。さらに,同じサピエンスのなかでも,殺戮が繰り返されてきました。人類みな兄弟として仲良くすることが,なぜ難しいのか。サピエンスの負の歴史をたどりながら,探っていく必要がありそうです(学界の評価は知りませんが,栗本慎一郎の『パンツをはいたサル-人間は,どういう生物か』は,こういうことを論じたもので,かつて大変話題になりました)。

 遺伝子の分析が進み,日本人のルーツもほぼ明らかになっています。縄文人と弥生人の関係も明らかになってきていて,ヨーロッパ人がアメリカ大陸に住んでいた同じサピエンスを殺戮したようなこと(メキシコの大統領がスペイン国王に謝罪を要求したというニュースが最近ありましたね(3月27日の日本経済新聞))は,私たち日本人の先祖はしなかったようです。縄文人と後から渡来した弥生人は共生し,その両方の遺伝子がしっかり現在の日本人にも伝えられているのです。日本人の和の精神は,こうしたところから育まれたのかもしれません。世界の平和のために,こうしたDNAをもつ日本人に貢献することができるとすれば,それは誇らしいことなのですが。

 

 

 

 

 

 

« 通年採用化の動きについて思う | トップページ | コンビニの店長の労働者性 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事