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2019年1月23日 (水)

ボヘミアン・ラプソディー

 いま話題の映画です。とりあえず観ておこうと思い,映画館に行ってきました。あまりにも高い評判を聞いていたので,感想は「そこまでではないが」という感じですが,それでもとても良い映画でした。観る価値は十分あると思います。

 クイーンのリードボーカルのフレディ・マーキュリーの伝記的な映画ですが,この映画は他にもいくつかの面があると思います。

 まずクイーンファンにとっては,たまらないものでしょう。クイーンの栄光と挫折のストーリーは,まさにフレディの人生とともにあったのです。映画のなかでは,クイーンの有名な曲がたくさん聞けますし,ボヘミアン・ラプソディーの作成秘話のようなものも出てきます。私は,どういうわけか,あまりクイーンの音楽は好きではなく,ほとんど聞いたことがなかったのですが,いま思えば,知らぬうちにクイーンの音楽は自分の周りに浸透していたのですね。そして,いまその良さを確認しているところです。ボヘミアン・ラプソディーの斬新性は,感動的です。新しいものを作ろうとしたフレディらクイーンの姿勢には,心より敬意を表したいです。

 この作品は,もう一つ,メアリーとフレディの切ない恋の物語もあります。自分の愛する彼氏がゲイであるとわかったときのメアリーの心のなかの葛藤は,想像するに余りあります。

 そして,最愛のメアリーに去られたあとのフレディの孤独。彼の周りに集まるゲイの仲間では,彼の心の空白は埋められなかったでしょう。そして,何よりも大切な「家族」であったクイーンの仲間との対立。フレディにとっては,クイーンの他のメンバーには家族がいるけれど,自分には家族がいない。夜,一緒に食事をしてくれる人もいない。フレディにとっての「家族」は,仕事上の仲間というだけでは足らなかったのでしょう。それに,メンバーのなかには,ゲイに対する偏見もあったのかもしれません。

 フレディは,彼をクイーンから隔離していた張本人であったポールの裏切りを知ります。それを教えてくれたのはメアリーでした。フレディは悔悟し,クイーンに戻ります。そしてメンバーにエイズであることを告白し,感動的なライブ・エイドをしたところで幕を閉じます(実際のものの完全コピーだそうです)。多くの観客は,ここで涙するのです。

 フレディは,新たなパートナーと残りの短い人生を送ったそうです。

 映画を観た後も,彼のハートフルな歌声がこだましています。とくにボヘミアン・ラプソディーのバラード部分(ジョー山中『人間の証明』と出だしが酷似)の,美しくも,悲しい響きを聞いていると,彼の魂の叫びが伝わってくるような気がします。

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